Linuxのコマンドを「やりたいこと」でまとめました。「やりたいこと」を実行するためのコマンドと使用例を掲載しています。コマンドの基本を学びたい方は「Linuxコマンド道場」を参照ください。ファイルの操作からテキスト・ファイルの処理方法まで,例題に基づいて学べます。

 Linuxコマンド逆引き大全
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 ファイルを編集する
$ vi text-file
$ emacs text-file

 テキスト・ファイルの編集には,「Emacs」,「Mule」といった高機能エディタが使われることが多い。しかし,これらソフトが導入されていないシステムもある。そうした場合でも,ほとんどのUNIX系OSのシステムには「vi」がインストールされているので,それを使えばよい。

 viには「モード」という概念がある。起動直後の「編集モード」では,カーソルの移動,文字(行)の削除などが可能である。"a"や"i"といった文字入力コマンドを入力すると,追加/挿入モードになり文字の入力ができるようになる。ファイルへの出力や検索などにはコマンド・モードを使用する。追加 /挿入モードから編集モードへ移行するにはESCキーを,編集モードからコマンド・モードへ移行するには「:」キーを入力する。基本的な操作法を以下の表に示す。


操作キー 意味
ファイルの読み出し・保存コマンド
ZZ ファイルに保存してviを終了する(編集モードで使用)
:w ファイルに保存する
:w name nameに指定したファイル名に変更し,保存する
:r name 現在のカーソルの場所にnameで指定したファイルを読み出す
:e name 新規ファイルとしてnameの編集を行う
:q viを終了する
カーソルの操作
h 1文字左に移動する(←)
j 1文字下に移動する(↓)
k 1文字上に移動する(↑)
l 1文字右に移動する(→)
- 前行の先頭に移動する
+ 次行の先頭に移動する
O 行頭に移動する
$ 行末に移動する
文字の入力
a カーソルの右側から入力を始める
i カーソルの左側から入力を始める
o 次行を追加して入力を始める
ESC 追加/挿入モードからコマンド・モードへ戻る
検索
/string カーソルより後のstringを検索し,移動する
?string カーソルより前のstringを検索し,移動する
n 検索を後方へ繰り返す
N 検索を前方へ繰り返す

 Emacsはよく使われる高機能エディタである。viのようなモード切り替えはない。Emacsの基本的のコマンドを以下の表に示した(MはAltまたはEscキーを,CはCtrlキーを同時に押すことを意味する)。


操作キー 意味
基本操作
C-x C-c Emacs の終了
M-x 続けて入力するコマンドを実行
C-g コマンドの中止
C-x u 元に戻す
カーソルの操作
1文字左に移動(←)
1文字下に移動(↓)
1文字上に移動(↑)
1文字右に移動(→)
M-< 文章の始めに移動
M-> 文章の終わりに移動
C-a 行頭に移動
C-e 行末に移動
M-x line 指定した行に移動
ファイル操作
C-x C-f ファイルの読み出し
C-x i カーソル位置にファイルの内容を挿入
C-x C-s 現在編集中のファイルを上書き保存
C-x C-w 現在編集中のファイルを別名で保存
編集
C-@ カーソル位置にマークをセット
C-w マークから現在のカーソル位置まで切り取り
M-w マークから現在のカーソル位置までコピー
C-k カーソル位置から行末まで切り取り
C-y 張り付け
バッファ,ウインドウ操作
C-x b 他のバッファへ移る
C-x k 現在のバッファを削除
C-x o 他のウインドウへ移る
C-x 1 現在のウインドウだけにする
C-x 0 現在のウインドウを削除
C-x 2 現在のウインドウを分割