図1●_iframeというwidgetを使って,ほかのホームページをWikiのページの中で参照している例
図1●_iframeというwidgetを使って,ほかのホームページをWikiのページの中で参照している例
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 seedwikiはどんな特徴・機能を持っているのか見てみよう。

 Wikiは,Webサイトであり,そのサイトを訪れるすべての人々がWebサイトのコンテンツに寄与できるものである。Internet ExplorerやMozillaなどのブラウザがあればよく,特別なツールは必要ない。プログラミングやHTMLの知識も必要ない。Wikiにある各ページには,そのページを編集するリンクがある。そのリンクを開くと,エディタ画面がブラウザに表示され,そのページの文字を変更できる。ホームページに表示させる文字だけでなく,ほかのページへのリンクや,そのWikiの中で新しいページを作ることができるリンクなどを書くこともできる。Wikiの特定のページをロックして編集できないようにしたり,パスワードを付けて特定の人だけが編集できるようにしたりもできる。

 Wikiの運用形態には,Wikiソフトウエアをダウンロードして自分のサーバーにインストールして利用するものと,WebにあるWikiプロバイダ(英語ではWiki farmという)を利用するものとがある。seedwikiはWikiプロバイダの一種である。seedwikiには無料で利用できる「ベーシック」アカウントが用意されている。ベーシックでは,作成できるWikiの数,ページ数,ページ閲覧者数が無制限である。

 従来のホームページは,情報の流れが,作り手からユーザーへの一方通行であったが,Wikiではユーザーが積極的に情報をページに流すという双方向性が実現されている。書き込み・編集可能なホームページであるので,数秒でホームページを作ることができる。

 このページを利用して,共有すべき情報を書き込み,コラボレーションを実現できる。例えば,旅行の計画を関係者で共有し,目的地,日程などを決めていく。例えば,コンサルティング業務の顧客とのやりとりをWikiのページで実施する。出来上がったページが最終成果物になる。このような使い方は無数に考えられる。

 さらに,フォーラムのようにコメントを書き,それに対してさらにコメントを書くという使い方ができる。seedwikiでページに書き込むには,開いたWikiのメニューにある「ページを編集する」をクリックし,編集画面で,ワープロと同じように文字を書いていく。最後に保存する。画像をアップロードし,ページに表示することもできる。画像だけではなく,オーディオやビデオも埋め込める。

 Wikiプロバイダは,基本機能に加え,各種の拡張機能を提供している。seedwikiでは,これらの拡張機能を“widget”(ウィジェット)と呼ぶ。これらのseedwiki widgetを使って,個人の備忘録から,完全なeコマース・サイトまでの広範囲に及ぶWebサイトをWikiで作ることができる。ページのスタイルを変更し,色やフォントを変更できる。ページの構造も変更でき,ヘッダー,メニュー,フッターのアイテムの追加・削除もできる。米国では,閲覧者が変更できない通常のWebサイトを作るのにもseedwikiを利用している企業がある。プログラミングやHTMLの知識がなくても,サイトの作成・保守が可能であるからだ。

 _iframeというwidgetを使うと,ほかのホームページをWikiのページの中で参照することができる。ここにその例を示す(図1[拡大表示])。