Linuxコマンド逆引き大全
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 ブートCD/DVDを作成する

 ディストリビューションのインストール・ディスクや1CD Linuxなどは,CDやDVDから直接起動できる。こうしたブートできるCD/DVDを作るには,イメージ作成段階で,ブートできるように設定しておく必要がある。

 Red Hat Linuxなどのディストリビューションには,ブート・イメージ(ブータブルなイメージ)が用意されている。まず,こうしたブート・イメージを入手した場合の作業手順を説明する。イメージ用のディレクトリを作成して,書き込むファイル(ディレクトリ・ツリー)をそこにコピーする。イメージ用ディレクトリ配下のディレクトリ構造がそのままCDまたはDVDのディレクトリ構造になる。コピー先の中から,ブート・イメージ(boot.imgなど)とブート・カタログ(boot.catなど)を捜す。これらはimagesやisolinuxディレクトリに納められていることが多い。例えば,Red Hat Linux 9の場合には,ブート・イメージはimages/bootdisk.img,ブート・カタログはisolinux/boot.catである。イメージ用ディレクトリに移動して,


# mkisofs -v -r -J -o ../image.iso -b images/bootdisk.img
 -c isolinux/boot.cat . 

と入力する。「-b」オプションにはブート・イメージを,「-c」オプションにはブート・カタログを指定する。ISOイメージは1つ上のディレクトリに「image.iso」として生成される。

 ブート・イメージが用意されていない場合は,CDブート用のローダーであるISOLINUXを利用してISOイメージを作ればよい。それには,まずイメージ用のディレクトリを作成して,書き込むファイルをそこにコピーする(独自のブートCDを制作する場合は,あらかじめisolinuxを導入/設定しておく)。次に,イメージ用ディレクトリに移動して,


# mkisofs -v -r -J -o ../image.iso -b isolinux/isolinux.bin
 -c isolinux/boot.cat -no-emul-boot -boot-load-size 4
 -boot-info-table . 

と入力する。ブート・カタログが存在しない場合は,「-c カタログ・ファイル」オプションを省略して構わない。

 ISOイメージができ上がったら,イメージをCDやDVDに書き込む。CDの場合は,


# cdrecord dev=0,0,0 -v -eject -data image.iso 

などとする。