図1 自分のパソコンの詳細なネットワーク設定を確認する
図1 自分のパソコンの詳細なネットワーク設定を確認する
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表1 ipconfigコマンドのオプション・パラメータ
表1 ipconfigコマンドのオプション・パラメータ
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 今回はipconfigだ。パソコンの現在のネットワーク設定を画面に表示するコマンドである。自分のパソコンの挙動がおかしいとき,ネット設定を確認したり,再設定するのに役立つ。

 自分のパソコンのネットワーク設定がどうなっているか,ご存じだろうか。トラブルなどに見舞われたとき,その原因を探す第一歩が,アドレス設定の確認である。今回は,自分のパソコンのネットワーク設定を確認できるWindows標準のコマンドであるipconfigの使い方をマスターしよう。そうすれば,わざわざネットワーク管理者の助けを得なくても,自分自身でトラブルを解決できるかもしれない。

わかるのはIPアドレスだけではない

 パソコンが現在使っているIPアドレス などの設定値を調べるには,特別なツールは必要ない。Windowsが標準で用意しているからだ。Windows98/Me/2000/XPなどに付属しているipconfigというコマンドである。

 使うのは簡単。Windowsのスタート・メニューからコマンド・プロンプトを開き,

  ipconfig

と打ち込むだけである。そうすれば,パソコンに割り当てられているIPアドレスなどの設定情報が表示される。もっと詳しい情報を表示させるには,

  ipconfig /all

と実行しよう(図1[拡大表示])。これで,パソコンのネットワーク設定情報すべてが列記される。

 そこには,自身のIPアドレスのほか,サブネット・マスク,デフォルト・ゲートウエイ,DNSサーバー,DHCPサーバーなどのアドレスも表示される。詳細は表1[拡大表示]に記載しておいたので,参考にしてほしい。

表示からトラブル原因を特定

 では実際の場面を想定して,ipconfigコマンドの表示を読み解くテクニックを確認していこう。

 IPアドレス,サブネット・マスク,デフォルト・ゲートウエイなどを手動で設定しているときは,設定した値が画面表示と一致しているかを確認しよう。さらに,DNSサーバーのIPアドレスも正しいかをチェックすれば大丈夫だろう。

 よくトラブルが起こるのは,DHCPサーバーから設定情報を自動的に割り当ててもらうようになっているときだ。典型的なケースは,社内LANに誰かが間違った設定のままDHCPサーバーを設置してしまうこと。ブロードバンド・ルーターが犯人だったりする。

 最近のブロードバンド・ルーターや無線LANのアクセス・ポイントは,DHCPサーバー機能を備えており,たいていの機種は標準でDHCPサーバー機能がオンになっている。誰かがこうした装置を不用意に標準設定のまま社内LANにつないだりすると,パソコンは本来のDHCPサーバーではなく,ブロードバンド・ルーターから設定情報を取得してしまうことがある。

 ipconfigコマンドの表示で,192.168.0.xxや192.168.1.xxのようなIPアドレスが割り当てられていたら,その可能性がある。ブロードバンド・ルーターが標準で割り当てるIPアドレスが,192.168.0.xxや192.168.1.xxになっているからだ。

 こんなときは,図1の画面表示にある「DHCP Servers」と記述された項目のIPアドレスを確認しよう。このIPアドレスを持っている機器が悪さをしている。そして,このアドレス情報をネットワーク管理者などに伝えれば,管理者が問題を起こしている機器を探し出してくれるだろう。