ルータの設定をすることは確かに重要ですが,実際は設定した後に維持管理していくことの方が重要で大変です。そのためには「ルータの現状を知る」ことや「ルータの設定を確認する」ことが必要です。今回はそのためのコマンドを覚え,試験や実践で活用しましょう。

設定ファイルの確認

 ルータの状態や設定の確認は,すべて「show」で始まるコマンドを使います。showで始まるコマンドは,すべて特権モード(プロンプトが#)でないと使用できません。よって,設定中のグローバルコンフィギュレーションモードや詳細な設定モードに入っている状態で利用しているときは,必ず特権モードに戻る必要があります(注)。showコマンドは,必ず以下の形式で入力します。

脚注: 実際には,特権モードのコマンドをそれ以外のモードから入力する「doコマンド」というのも用意されています。

  • # show [確認したい項目]

 showコマンドで必須なのは,設定ファイルの中身を確認するためのコマンドです。設定を変更後は必ず確認する必要があります。前回(第4回)でも説明したように,設定ファイルはNVRAMに保存され,起動時に読み込まれる設定ファイル(startup-config)と,RAM上に読み込まれた現在のルータの設定を示す設定ファイル(running-config)の2種類があります(図1)。

 図1 2個の設定ファイル
2個の設定ファイル

 それぞれの確認のためのshowコマンドは,以下の通りです。

  • # show running-config ・・・ running-configの確認(図2
  • # show startup-config ・・・ startup-configの確認

 図2 show running-config
show running-config