CCNAの認定証とカード
CCNAの認定証とカード
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 CCNAとはCisco Certified Network Associateの略で,米Cisco Systems社の製品のスペシャリストを認定する資格です。Cisco Systems社の認定資格は複数存在しますが,その最上位であるCCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)へつながる登竜門の資格としてCCNAは存在します。

 もちろんCCIEを目指さなくても取得する価値はあります。ネットワークの知識・技術を問う資格は数が少ないのが現状です。その中でCCNAはネットワーク,特にTCP/IPの基礎知識とルーティングやスイッチングの技術を問う内容で,Cisco Systems社の製品を使う,使わないに限らず「役に立つ」資格として有名です。

 CCNAはCisco Systems社のスペシャリストの認定資格ですから,Cisco Systems社の製品の内容が設問として問われます。ですが,それ以外にもTCP/IPの基礎知識が必要です。このため,「ネットワークの基本試験」「ネットワークの登竜門試験」という形でCCNAは認識されています。よって,CCNAを取得することは「ネットワークを仕事とする人」としての「基本」を「確実に身につけている」と判断される材料になります。ネットワーク系では「テクニカルエンジニア(ネットワーク)」が有名な資格試験ですが,こちらよりも範囲が狭く,より深く知識を問うので,より実践的と言えます。

 このCCNAを取得するには,Cisco Systems社ではなく,委託されている「アールプロメトリック社」もしくは「ピアソンVUE社」という会社に申し込みをし,この2社の試験センターで受験をすることになります。試験センターは基本的に日曜日以外はやっていますので,自分の都合のよい日時を選んで申し込みをし,受験をすることになります。3営業日前までの申し込みが可能です。

 CCNAを取得するためには,二つの方法があります。一つは,CCNA試験(試験番号640-801:1万6275円)を受験し,合格すること。もう一つは,ICND試験(試験番号640-811:1万1550円)とINTRO試験(試験番号640-821:1万1550円)の二つの試験に合格することです。どちらが有利・不利はありません。

 試験時間は60分で,55~65問の試験問題を解くことになります。合格点は849点です(配点は公開されていません)。試験は筆記ではなく,パソコンを使った試験(CBT)です。基本的に問題は選択問題で,「以下の中から1つ選べ」「複数選べ」「正しいものをすべて選べ」などという形で出題されます。ただし,記述させる問題もあります。さらに必ず何問かはCisco System社の製品(基本的にはルータ)のシュミレータを操作する実技問題があります。問題は1問ごとに解いていきますが,前の問題に戻ることはできません。

目次

●IOS編

  • 第1回 ルータとはどんな機器?
  • 第2回 IOSを操作してみよう
  • 第3回 IOSの基本を押さえよう
  • 第4回 IOSを起動してセッティング
  • 第5回 showコマンドを実践
  • 第6回 テストコマンドを活用
  • 第7回 インタフェースを設定してみよう
  • 第8回 ルーティング設定をやってみよう

●ルーティング編(全8回を予定)

●スイッチング編(全6回を予定)

●セキュリティ編(全2回を予定)

●WANプロトコル編(全7回を予定)


■筆者紹介

エイジはネットワークの勉強サイト「Roads to Node」(http://www5e.biglobe.ne.jp/~aji/)の管理人。Flashで作った動画の技術解説が好評。本職は,技術系専門学校の講師。網野衛二というペンネームで執筆活動もしている。