ファイルサーバーやデータバックアップなど、業界・業種の違いや規模の大小を問わず、あらゆる企業活動においてNAS(Network Attached Storage)は欠かすことのできないストレージシステムとなっている。
しかし、NAS製品のコモディティ化が進んだことの副作用として、「どの製品も似たようなものだろう」という安易な判断により、価格中心でNAS製品を選んでいる企業が少なくない。これは、思わぬ失敗に陥る原因となる。NAS製品は多くのユーザーが共有利用するストレージであるだけに、HDDやハードウエアには常に大きな負荷がかかっており、そのぶん故障が発生するリスクも高い。
それにもかかわらず、一般的なNAS製品の保証期間は1年程度と短く、しかもHDDについては消耗品扱いで対象外となっているケースが多い。いったんトラブルが発生すると、復旧までには予定外の多大な出費と時間の浪費を余儀なくされるケースも多い。重要なファイルにアクセスできないために、ビジネスそのものがストップしてしまうこともある。
「こうしたHidden Cost(隠れたコスト)に気づかずにNAS製品を選択しているお客様が非常に多い」とレノボ・ジャパンの高木孝之氏は警鐘を鳴らす。
エンドユーザーにとって最も身近で重要なシステム基盤であるNAS製品だからこそ、SOHOからエンタープライズ用途までカバーする使い勝手と信頼性を兼備した製品を選ぶべきだ。そうした考えの下にレノボが投入したのが、LenovoEMCブランドの「PXシリーズ」およびLenovo Iomegaブランドの「IXシリーズ」といったNAS製品のラインアップである。
これまでのPCに何かを“プラス”する複合的な製品群のコンセプト「PC+」を提唱しているレノボは、エンタープライズ領域におけるソリューションを強化すべく、2012年8月1日に大手ストレージベンダーであるEMCと戦略的パートナーシップを結んだ。「これによりレノボは、業界スタンダードのPCならびにサーバーに加え、NAS製品を併せ持ったエンタープライズITのプレイヤーになりました」と高木氏は話す。
そのNAS製品の魅力を次ページ以降で見ていこう。