東日本大震災の経験から、事業継続計画(BCP)に強い関心を寄せる企業が増えている。BCPには多様な側面があるが、特に重要なのがITシステムの安定稼働とデータ保全である。ビジネスの根幹がITに支えられている現在、ITが停止すれば、ビジネスの遂行は困難だからだ。またデータが失われると、その後の事業にも大きな影響を与えてしまう。

 では、どのようにシステムを安全に守れば良いか。対策の中心となるのが、データセンターの利用である。ただし、すべてのデータセンターが安心とは言い切れない。システムを安全に守るには、建物の堅牢性や冗長化された電源設備など、いくつかの要件を満たす必要がある。

 中でも、忘れてはならないのがデータセンターが「どこ」にあるかという点だ。

 当然、データセンターは、メインサイト、バックアップサイトを問わず、より災害リスクが低い地域にあることが望ましい。さらにリスク分散の視点も必要だ。例えば、首都圏にメインサイトを持っているなら、バックアップサイトは同時被災の可能性が低い距離の離れた地方に置くということも選択肢の1つである。

 現在、データセンター事業者は、全国様々な場所でサービスを展開しているが、BCPを目的にデータセンターを選ぶなら、何よりこうした「立地」にこだわって選びたい。

 次ページでは、「今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率がわずか3.9%!」と、災害リスクの低さを誇る日本のある都市を紹介しよう。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。