他人ごとじゃない。山積するファイルサーバの課題は
ファイルサーバに蓄積された情報は、日々の企業活動を支える重要な生命線。もし必要なデータにアクセスできなくなってしまったら、ビジネスそのものが止まってしまう可能性もある。
しかし、これほど重いウェイトを占めるようになったにも関わらず、ファイルサーバの導入・運用については、相変わらず部門や拠点任せの企業が多いのが現状だ。ICT要員のいない拠点などでは、定期的なバックアップもあまり実施されていないようなケースも見受けられる。もし致命的な障害が発生するようなことがあれば、重要な業務データを完全に喪失してしまいかねない。事業継続に関わる重大リスクの芽を摘んでおくためにも、大事な業務データを確実に保全する仕組みが必要だ。
また、こうした万一の事態への備えだけでなく、平時の運用においても改善すべき点は少なくない。特に問題なのが、加速するデータ増大への対応である。ファイルサーバに蓄積された大量のデータの中には、ほとんど利用されなくなっているものも多い。こうしたデータをいつまでも溜め込んでおくのは、リソースのムダ以外の何者でもない。IT投資の効率化を図っていくためにも、不要になったデータは適宜削除していくことが望ましい。
しかしながら、これがそう簡単ではないことも事実である。日々の業務で忙しいユーザーに不要データの削除を依頼しても、実施してもらえないことも多い。だからといって、管理者側で勝手にユーザーデータを削除することも難しい。つまり、ファイルサーバの真の有効活用を実現するためには、大量のデータの中から不要なデータを自動的にピックアップしてくれるような仕組みが求められるのである。
こうしたファイルサーバに関わる様々な課題の解消に挑んだのが、大手住宅メーカーの三井ホームである。同社では一体、どのような取り組みを行っているのだろうか。