スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイス市場が急拡大している。インターネットに接続できる端末台数で、2013年にはPCを追い抜くという予想もある。
スマートデバイスのビジネス利用も加速しており、メールやスケジュール管理、プレゼンテーション、決済、営業支援など様々なシーンで活用されている。さらに、直感操作によるユーザービリティの向上や、GPSの位置情報とカメラ機能を融合した新たな業務アプリケーションの開発などによって、新たなビジネスチャンスの創出も可能だ。
スマートデバイスの利用シーンが広がるにつれて、企業のIT部門やサービスプロバイダー、デバイスベンダーなどの間で、従来のアプリケーション開発とは異なる問題が浮上してきた。例えば、PC向けのアプリケーションをスマートデバイスで表示するには画面が小さすぎるため、ユーザーインタフェースの見直しが欠かせない。そして、アプリケーションを修正した後に、ビジネスプロセスが想定通りに動作するかどうかを検証する必要がある。
こうした機能の検証だけでなく、3GやLTE、Wi-Fiといった多様な接続形態におけるパフォーマンスやセキュリティの検証、実稼働環境の監視など、モバイルアプリケーションの開発には膨大な数のテストが必要になる。
これらのテストを人手に頼って行うのは、もはや不可能である。テストプロセスを自動化して、いかに効率的にテストを行うかが、モバイルアプリケーションの利用を促進するカギを握るといっても過言ではない。
それでは、モバイルアプリケーションのテストを自動化するには、具体的にどうすればよいのだろうか。そして、どのようなテストツールを使えばよいのだろうか。以下に、IT部門の担当者などが抱えるこうした悩みに、1つずつ答えていこう。