日本IBM、日本ヒューレット・パッカード(HP)、ネットアップ、日立製作所、EMCジャパン、Fusion-IO、Pure Storage、Violin Memoryの担当者を交え、「ストレージ座談会」を開催した。オールフラッシュ一つにしても、各社の製品コンセプトは異なる。性能や安定性、コストをどう考えるのか、各社の戦略を見ていこう。

(司会は森山 徹=日経コンピュータ)

司会:

フラッシュ搭載製品を中心に、各社の製品概要や販売戦略を聞かせてください。

写真1●VIOLIN MEMORY
ダイレクター システム・エンジニア
森山 輝彦氏
(写真:北山 宏一)

Violin:森山

 Violin Memoryの森山です(写真1)。オールフラッシュ製品を軸に販売しています。Violin MemoryはもともとDRAM製品を作っていた会社ですが、フラッシュメモリーの将来性を確信し、フラッシュメモリーを使ったストレージを作ろうということで、2009年から製品化を始めて今に至ります。

 SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)ではなく、全面的に東芝製のフラッシュデバイスを使い、内部バスとしてPCIeを利用していることが特徴です。そのフラッシュの性能を最大限引き出しながら寿命を伸ばすために、フラッシュのコントローラーや、RAIDコントローラー、アレイコントローラーといったコントローラー群も開発しています。フラッシュはVIMM(Violin Intelligent Memory Modules)というカードに搭載していますが、その制御はカード上のFPGA(Field Programmable Gate Array)により実施、アレイコントローラー、特許取得済みのvRAIDコントローラーも独立したCPUを搭載しています。

 結果として圧倒的に速いIOPS(1秒間に可能なI/O回数)や、数十マイクロ秒から200~300マイクロ秒のレイテンシー(遅延)、基幹に耐えうる信頼性と可用性を実現しています。現在、「6000シリーズ」という3Uのモデルで、6テラバイト(TB)から64TBの容量を持つ製品を販売していますが、その最高性能としてリード/ライト混在で100万、リード100%で130万IOPSを実測しています。

 ターゲットマーケットとしては、「ティア1」と呼ばれるハイエンド分野です。例えばEMCの「VMAX」やIBMの「DS8000」、日立のハイエンドのストレージを使っているユーザーに、積極的にアプローチしています。 日本法人が1年半前に立ち上がり、パートナーと協力して販売を進めていますが、ここ半年は、実導入や具体的な検討を進めらる例が増えていることを実感しています。

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