筆者は、中小企業のためのネット通販の勉強会を二つ主宰しています。ひとつは「IT研究会」、もうひとつは「3万ドル倶楽部」です。
「IT研究会」は1996年4月に第1回を開催し、次回で216回目となります(2014年2月末現在)。「3万ドル倶楽部」は、ネット通販を始めるにあたって「まずは月商300万円の売り上げを目標にしましょう」ということで名付け、2002年9月から活動しています。会場はどちらも池袋コミュニティ・カレッジのパソコン教室で、IT研究会は毎月第3水曜日の午後6時から、3万ドル倶楽部は毎月第3金曜日の午後に開催しています。
大企業を押さえて自社サイトが検索トップに
今回は、検索エンジンによって、思いもかけぬ事業の広がりを得られた企業を紹介します。耐熱性、難燃性のベルトを扱う、金野産業(東京都中央区湊2-9-7)です(写真1)。
2014年2月末現在、Googleで「耐熱ベルト」というワードを使って検索すると、名だたる大手企業を押さえて、トップに「耐熱ベルト、アラミド繊維応用の金野産業(株)」と表示されます。同じく「難燃性ベルト」で検索すると、1位こそ日本を代表する大企業のブリヂストンですが、続く2位と3位には同社のサイトが表示されています。
ネット通販を成功に導くためには、SEO(=Search Engine Optimization、検索エンジン最適化)が重要です。自社サイトに関連したキーワードを使ってGoogleなどの検索エンジンで検索したとき、なるべく上位、できれば1ページ目の上から5番以内に表示されることが望ましいのです。
金野産業の例で言えば、「耐熱ベルト」あるいは「難燃性ベルト」について、何らかの情報を得たいと思った人は、検索エンジンにこれらのワードを入れて検索します。その結果、多くの人々が金野産業のホームページを訪れることになります。