写真1●藤原木材
筆者が主催する「3万ドル倶楽部」は、中小企業が集まるネット通販の勉強会です。「ネット通販で月商300万円達成」を目標に、2002年9月から毎月第3金曜日の午後に開催しています。
今回紹介する千葉県鎌ヶ谷市の材木商、藤原木材有限会社(昭和38年創業、社長藤原一彦氏)も、こうしたネットの活用によって太陽光発電・オール電化の新規事業を立ち上げ、成功した企業の一つです(写真1)。
最初の販促策は空振り、ホームページ作成に挑戦することに
写真2●藤原木材の藤原一彦社長
藤原木材の社長である藤原一彦氏(写真2)は、業界全体の不振や大口取引先の撤退などで、長年営んできた材木店の廃業を決意して、バスドライバーへの転身の道を探っていました。そんな時、自宅に太陽光発電システムを設置したことをきっかけに、これは商売になるのではと考えるようになり、太陽光発電の会社から誘われたこともあって、新規部門を立ち上げることにしました。
藤原氏は早速、以下のような方法で販促に取りかかりました。
- 店頭に太陽光発電のパネル、大型看板を設置
- カタログ、チラシを店頭に配置
- ポスティング、地域紙への折り込みチラシ
- 返信用封筒を入れたダイレクトメールを知人、取引先に100通ほど送付
その結果はさんざんたるものでした。店を訪れる人は売り込みの営業マンだけ。ポスティング、折り込みチラシは全く反応なし。ダイレクトメールによる成約は1件のみ。これでは商売になりません。
こうした中で藤原氏のホームページ作りへの挑戦が始まりました。全く知識がないまま、ISP(インターネットサービスプロバイダー)として契約しているJ:COMのホームページ作成ツールを使用して、2ページのサイトからスタートしました。