2014年4月のWindows XPサポート完全終了まで、残された時間はごくわずかとなった。しかし、依然としてWindows XP環境が残存しているユーザー企業も少なくないのが現状だ。「今でも問題なく使えているPCをどうして変えなければならないのか?」という点に疑問を持たれている方も多いだろう。その結果、「PC刷新に必要な予算を確保できない」という状況が生まれやすくなっているのも事実だ。
しかし、セキュリティリスクなども考えると、新しいOSへの刷新は避けることのできない取り組みといえる。であれば、後になって「PCの入れ替えと一緒に***もやっておけば良かった・・・」といったことがないように、PC刷新に関連した他の事項も併せて取り組んでおいた方が賢明だろう。
そこで本記事ではWindows XPからの移行と同時に取り組んでおくべきことは何か?を調査データを踏まえながら解説していくことにする。
「計画はあるが未実施」のユーザー企業が3割強を占める
まずは現状を確認しておこう。下のグラフは年商500億円未満のユーザー企業に対し、「Windows XPサポート終了への対策実施状況」を尋ねた結果である(図1)。
「既に対策を実施中または実施済みである」が4割を超えているが、同時に「計画は立てているが、実施に至っていない」も3割強に達している。「急いでPC刷新の計画を立てたが、費用確保や作業実施などにおいて障壁が生じて実行に移せていない」といったケースと考えられる。
これは2013年7月下旬の調査結果であるため、現在は「既に対策を実施中または実施済みである」の割合が増えているはずだ。しかし、依然として「計画は立てているが、実施に至っていない」というユーザー企業は少なくない。
本記事で焦点を当てようとしているのもこうしたユーザー企業だ。PC刷新に要する費用確保や作業実施に苦慮しているからこそ、他に同時に取り組んでおくべきことはないか?をもう一度検討しておくべきといえる。
ちなみに年商規模が小さくなるにしたがって「計画そのものが、まだ立てられていない」の割合も高くなり、わすかではあるが「サポートが終了することを知らない」というユーザー企業も存在する。引き続き、サポート終了対策の必要性を啓蒙する必要がある状況といえる。