弥生は2013年11月21日、ネットサービス「やよいの白色申告 オンライン」を2014年1月14日に開始すると発表した。個人事業主がスムーズに確定申告できるようにすることを目的としたもので、家計簿のような感覚で日々の取り引き内容を入力できること、確定申告に必要な収支内訳書や確定申告書を簡単に作成できることなどが特徴。2014年12月31日までは無料で提供する。その後の利用料金は年額4500円(税別)。

弥生の岡本浩一郎社長
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 白色申告は青色申告に比べて税金上のメリットはないが、申告にかかる手間が少ない。所得金額300万円以下の個人事業主には記帳が義務付けられておらず、多くの個人事業主がこの方法で確定申告をしていた。ただ2014年1月から、所得金額300万円以下の事業所得者にも記帳や帳簿の保存が義務付けられる。これにより、「新たに150万人の白色申告事業者が記帳義務の対象となる」(岡本浩一郎社長)。

 やよいの白色申告 オンラインでは、簿記などの専門知識がない人でも容易に操作できるようにするため、白色申告に必要な入力項目だけを用意。家計簿を付けるような感覚で、簡単に記帳できるようにしたという。画面の指示に沿って作業を進めるだけで、確定申告書を作成できる機能も搭載した。作成した確定申告書や収支内訳書はPDF形式で出力できる。Internet Explorer、Chrome、Firefox、Safariから利用可能。

「やよいの白色申告 オンライン」の画面(開発中のもの、サービス公開時に変更になる可能性がある)
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 目標とするユーザー数は1年間で10万人。これを達成するため、2014年春から夏にかけて複数の機能強化を予定する。金融機関などの取り引きデータの自動取り込みや、スマートフォンとの連携、集計・レポートなどの機能を追加するという。さらに、青色申告向けのネットサービス「やよいの青色申告 オンライン」(仮称)の公開も計画しており、白色申告から青色申告へのスムーズな移行を促すという。