今のビッグデータは、ちょうど2009年、2010年のクラウドに相当する。当時、クラウドについては、非常にポジティブな見方が支配していた。経営者から「なぜクラウドに行かない?」と言われるほどだった。
しかしその後、「データを喪失するかもしれない」「結局安くならない」「検討に時間がかかる」「セキュリティに問題がある」といったネガティブな意見が出てきた。
ビッグデータは、ハイプ・サイクル(技術やサービスに関する期待度と成熟度を表す曲線)では、現在「『過度な期待』のピーク期」に位置する(図)。実は、2009年、2010年ころは、クラウドがここに位置していた。
ハイプ・サイクルでは、「『過度な期待』のピーク期」の後は、ネガティブな意見が出る「幻滅期」に移る(クラウドが今まさに「幻滅期」に来ている)。つまり、ビッグデータも、今後は「逆風」が吹くようになる。