図●国内ITサービス市場:2013年3月期 主要ベンダーのセグメント別売上高 出典:IDC Japan(2013年9月12日)
図●国内ITサービス市場:2013年3月期 主要ベンダーのセグメント別売上高 出典:IDC Japan(2013年9月12日)
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 IDC Japanは2013年9月12日、国内ITサービス市場におけるベンダー競合分析結果を発表した。2013年3月期は、主要ベンダー13社のうち10社がプラス成長を遂げたという。

 一方、成長率が10%を超えたベンダーはなく、5%を超えたベンダーも野村総合研究所、新日鉄住金ソリューションズ、大塚商会の3社のみとなった。

 主要ベンダーの順位は、野村総合研究所が伊藤忠テクノソリューションズを抜き7位に上昇した以外は前年同期と変動していない()。IDCでは、「プラス成長かつ低成長化」が進む中で順位の固定化が進行したとしている。

 システムインテグレーションやITコンサルティングなどのプロジェクトベースでは、老朽化したシステムの刷新やITインフラの構築といった案件がベンダーの業績を支えた。ITアウトソーシングでは、BCP(事業継続計画)やディザスタリカバリの需要を背景としたデータセンターアウトソーシングの利用拡大が昨年から継続したほか、包括的ITアウトソーシングの新たな顧客拡大も一部のベンダーで見られたという。一方、保守サービスを中心とするサポート&トレーニングは、マイナス成長となったベンダーの数がプラス成長のベンダーを上回った。

 産業分野別では、分析対象とした「金融」、「製造」、「流通」、「通信/メディア」、「政府/公共」、「その他産業」のうち、大手顧客による投資抑制の影響があった金融業向けを除く5分野で、プラス成長のベンダー数がマイナス成長のベンダーを上回ったという。