「ブックドロップ」機能では、「ルーム」と呼ばれる仮想的な空間を使ってファイルをやり取りする。ファイルを渡す側は、ルームを用意して渡したいデータを選択。さらに中央に書かれた「ルームコード」を、ファイルを渡す相手に伝える
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ファイルを受け取る側は、当該の「ルーム」を選択し、「ルームコード」を入力する。これで、ファイルを見られるようになる
ファイルを受け取る側は、当該の「ルーム」を選択し、「ルームコード」を入力する。これで、ファイルを見られるようになる
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PDFファイルに写真を貼り付ける機能を搭載。作業現場の写真をタブレットで撮影し、業務報告書に貼り付けるといった使い方ができる
PDFファイルに写真を貼り付ける機能を搭載。作業現場の写真をタブレットで撮影し、業務報告書に貼り付けるといった使い方ができる
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平野洋一郎社長。Handbookが、モバイル向けコンテンツ管理(MCM)の分野でシェア第1位であることをアピールした
平野洋一郎社長。Handbookが、モバイル向けコンテンツ管理(MCM)の分野でシェア第1位であることをアピールした
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 インフォテリアは2013年9月12日、タブレットやスマートフォンなどのモバイル端末向け文書管理ソフトの新版「Handbook 4」を発表した。対面している他人に安全にデータを渡す、データにコメントや評価を書き込むなど複数の新機能を搭載した。2013年9月25日に発売する。

 Handbookは、Office文書やPDF、画像、動画などのファイルをクラウド上に保存し、モバイル端末で閲覧できるようにする製品。モバイル端末向けアプリと、クラウドサービス「Handbook Studio」で構成される。主にタブレットを業務端末として採用している企業を対象としたもので、既に「550社を超える企業に導入されている」(平野洋一郎社長)。ファイル共有機能に加え、閲覧可能な文書をユーザーごとに制限する、ファイルの閲覧状況をログとして残す、タブレットを紛失した際の情報漏洩を防ぐといった機能を備える。

 新版となるHandbook 4では、顧客や同僚などとの間で効率的に情報をやり取りするための機能を強化した。その一つが、対面している他人に対してデータを安全に渡せる「ブックドロップ」機能。営業担当者が商談中に、顧客にカタログを手渡すといった用途を想定する。ファイルを渡す側と受け取る側の両方がHandbookアプリをインストールしていれば、GPS機能などを用いて近くにある端末を認識。ファイルを渡す側がファイルを受け取る側にパスワードを伝え、それを受け取り手が入力することで、Handbook上でデータを見られるようになる。閲覧期限を設定することも可能だ。

 ファイルに対して評価を付けたりコメントを書き込んだりできる「フィードバック」機能も搭載した。営業の現場で、紙の資料に代わってデジタルデータが使われるようになると「紙なら減り具合で使われ方が把握できたが、デジタル化すると利用状況が分かりにくくなる」(プロダクトマーケティング部 シニアプロダクトマネージャー 松村宗和氏)という問題があったが、これを解消できるという。

 このほか、ユーザーインタフェースを刷新したり、全文検索やPDF編集などの新機能を追加するといった改良を図った。販売体制も強化し、2014年度には2000社への導入を目標とするという。

 HandbookのアプリはiOS、Android、Windows 8/8.1に対応。無料でダウンロードできる。Handbook Studioの基本料金は、ユーザー数やストレージ容量に制限がある「Standard」で月額2万円、いずれも制限がない「Premium」で同9万円。いずれも、ユーザー50人までは基本料金の範囲内で利用可能で、それを超えると1人当たり月額300円の利用料が発生する。ストレージ容量は初期設定で1GB用意されており、有料で容量の増加が可能。