携帯電話の新商品は、各社ともスマートフォン一色の状況。全体の契約数に占めるスマートフォンの比率は2013年3月末で約4割との調査報告もある。今回は、スマートフォンの利用状況を改めて読者モニターに尋ねた。

 利用中は67.0%。前回調査(2012年2月)の48.4%から大幅に伸びた。使用OSの内訳を見ると、Android OSが63.1%、iOSが35.4%となっている。さらにバージョンを詳しく聞くと、Android OS 2.xが20.0%、同4.xが40.0%、iOS 5.xが0.8%、同6.xが34.6%といった分布である(「分からない」との回答があるため、合計が同じにならない)。また、最新のOSを利用していないユーザーは全体の33.1%を占め、その大半がAndroidのユーザーである。最新版を利用していない理由を聞くと、「利用したいが、端末が対応していない」が34件で回答者(43件)の約8割に達した。

Q1. 個人ユーザーとしてスマートフォンを利用していますか
Q1. 個人ユーザーとしてスマートフォンを利用していますか
Q2. スマートフォンのOSのバージョンはどれですか
Q2. スマートフォンのOSのバージョンはどれですか

 使用中のスマートフォンに満足しているユーザーは36.9%。一方、30.0%のユーザーが不満を抱いており、その理由を聞くと「電池の持ちが悪い」が28件で最も多く、回答者(39件)の7割を超えた。このほか、「動作が遅い」(22件)、「通信速度が遅い」(19件)、「毎月の通信料金が高い」(18件)といった不満が多かった。とはいえ、端末の割賦購入や長期契約による料金割引ですぐに買い替えられないことが多い。8割超のユーザーが「当面は我慢する」という回答だった。

Q3. 使用中のスマートフォンに満足していますか
Q3. 使用中のスマートフォンに満足していますか

 スマートフォンを利用していないユーザーに理由を聞くと、「毎月の通信料金が高い」が40件で回答者(64件)の6割強を占めた。以下、「必要性を感じない」が28件で4割強、「端末の価格が高い」が22件で3割強と続く。自由記入欄でも端末価格や通信料金の高さに対する不満が多かった。「通信速度と料金の選択肢をもっと増やしてほしい」、「無料通話分がないので実質値上げになっている」、「番号ポータビリティー(MNP)の優遇措置が行き過ぎ」などが目立った。

回答者のコメントから
 スマートフォンは端末単価が高騰してパソコンやタブレット端末との逆転現象も一部で起こっており、納得し難い部分がある。MNPによる転入を優遇するあまり、既存ユーザーへの待遇が悪くなっていると感じることも多い。適度な競争は必要だが、価格体系やサービスを過度にゆがめると、ユーザーの信頼を失う恐れがあるのではないか。
●調査概要
調査対象:「日経コミュニケーション」読者モニター
調査方法:日経BPコンサルティングのインターネット調査システムで実施
調査日程:2013年6月18日~26日
回答企業数(回収率):381社中194社(50.9%)