2001年10月の発売以来、実に11年以上の長きにわたって企業PCのクライアントOSとして使われ続けてきた「Windows XP」。そのサポートが2014年4月9日(日本時間)に切れる。残された期間はあとわずか。事前評価や導入後の安定稼働の判断などを含めると、もはや新OSへの移行は「待ったなし」という状況だ(図1)。Windows XPを使っている企業は、「Windows 8」あるいは「Windows 7」へ移行させる必要がある。

図1●Windows XPから8あるいは7への移行に関して押さえるべきこと
企業PCの場合、移行に当たっては既存アプリケーションの動作検証や追加開発(必要がある場合)、導入作業などで規模にもよるが数カ月間単位のスケジュールを組む必要がある。Windows 8と7のどちらを選ぶ(あるいは混在させる)かなどの判断も必要になる
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 企業ユーザーにとって、Windows 8や7への移行に関して最も気になるのは、Windows 8と7のどちらに移行すればいいのか、という点だろう。Windows 8は「デスクトップ機では使いにくい」という評判をよく耳にするが、Windows 7にはない新機能をいくつも搭載している。一方、Windows 7は発売されてから既に3年半以上たっており、安定性や信頼性の面で十分に“枯れて”きている。

 ただ、そう言われても、もう少し判断材料が欲しいと思う人が多いのではないだろうか。特にWindows 8に関しては、企業ユース視点での検証データが少ない。そこでWindows 8と7の二つのOSについて、企業PCとして使う際に注目すべきパフォーマンスや使い勝手を中心に、実際に比較検証実験を行った。

 実験結果から言えるのは、「自社で使っている既存アプリケーションの互換性で問題がなければ、Windows 7ではなくWindows 8への移行をお勧めしたい」という結論だ。サポート期間が3年長いことや7にはない便利な機能はやはり魅力である。