Q1 過去1年以内にICT 関連のコスト削減に取り組みましたか
Q1.過去1年以内にICT 関連のコスト削減に取り組みましたか

 ICT関連のコスト削減を掲げる企業は多いが、どんな取り組みを進め、どの程度の効果が出ているのだろうか。今回はコスト削減の取り組み状況を読者モニターに尋ねた。過去1年以内にコスト削減に取り組んだ企業は68.2%。一方、特に取り組んでいない企業も24.0%あったが、これには「必要な策は実施済みで、これ以上の削減は難しい」(情報・通信業)といった企業も多分に含まれているようだ。

 実施策は、やはりサーバー仮想化が54件でトップ。以下、ライセンスの見直しが38件、携帯電話の見直しが35件、テレビ/ビデオ会議の導入が34件と続く。ただ最も効果が高かった策を聞くと、上位からサーバー仮想化、WANの切り替え、テレビ/ビデオ会議の順番に入れ替わる。クラウドサービスの活用を含めた開発・運用の外部委託は総じて低い結果に終わった。効果については、「コスト削減率10%未満」が34.4%、「同10%以上、20%未満」が29.8%、「同20%以上、30%未満」が14.5%となっている。

Q2.実施したコスト削減策と最も効果が高かった策は何ですか
[画像のクリックで拡大表示]
Q3 最も効果が高かった策の削減率は何%ですか
Q3.最も効果が高かった策の削減率は何%ですか

 今後1年以内にコスト削減に取り組む予定の企業は38.0%。検討中(26.0%)の企業を含め、最も期待する策を聞くと、こちらもサーバーの集約・統合が32.5%のトップ。2位以下もライセンスの見直しが10.6%、携帯電話の見直しが9.8%、WANの見直しとペーパーレス化が各8.1%と続き、実施済みの企業と同様の結果だった。期待する削減効果も実施済みの企業と似た分布で大きく変わらない。自由記入欄には「保守費の切り詰め」「複合機の統廃合」「中古機器の活用による延命化」などの回答も寄せられた。

回答者のコメントから
 家計と同様、ICT関連のコスト削減策はいろいろある。取り立てて挙げるほどでもないが、サーバー台数削減、通信コスト見直し、不要品のリース契約解除などがあり、ちりも積もれば山となる。しかしながら、必要なもの・将来につながるものに対する投資は惜しまないようにしたい。後ろ向きのコスト削減ではなく、先行投資の原資として積極的に進めたい。
●調査概要
調査対象:「日経コミュニケーション」読者モニター
調査方法:日経BPコンサルティングのインターネット調査システムで実施
調査日程:2013 年2月20日~27日
回答企業数(回収率):376社中192社(51.1%)