データセンター部門では今回、NECの「データセンターサービス」が63.2を得て初めて選出された(表1)。全国57カ所、のべ床面積約10万平方メートルのDCを提供している。主力となるデータセンターでは、クラウド基盤を構築し、NECのクラウドサービスを提供しているほか、プライベートクラウドの構築、ハウジングサービスも提供している。

表1●データセンター部門のベストサービス
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 今回の調査で総合スコアが最も高かったのは富士通の「データセンターアウトソーシング」(67.8)。「ネットワーク」「保守サポート」「実績」の3分野で満点を獲得した。設備の提供に加えて、アプリケーション開発・保守、運用、業務オペレーションまでを総合的に提供する。

3社のサービスが常連に

 富士通、NTTコミュニケーションズ、KDDIのサービスは毎回安定的に高いスコアを得ている。NTTコミュニケーションズの「NTTコミュニケーションズ データセンター」は5回連続、富士通の「データセンターアウトソーシング」は4回連続の選出になる。KDDIのサービスも4回選出されている。

 このほか富士通エフ・アイ・ピー、インターネットイニシアティブ(IIJ)、日立製作所、SCSK、日本ユニシス、NTTデータのサービスを、「その他の高評価サービス」として掲載した。いずれも「保守サポート」において満点かそれに近い点数を獲得している。

 データセンター部門では「規模」「建物性能」「ネットワーク」「料金」などの分野について各社のサービスを評価している。

拠点の増加・大規模化が進む

 「規模」では、各社のサービスについて国内外のデータセンター拠点数や所在を評価している。ベストサービスに選出されたサービスでは「規模」に関する得点が基本的に高い。例えば、選出された四つのベストサービスはいずれも、国内で30拠点以上を、海外で5拠点以上を利用できる点が共通している。NTTコミュニケーションズのデータセンターサービスでは、全世界に約140拠点を展開し、全データセンターの延床面積は10万平方メートル以上ある。

 「建物性能」分野では、代表的なデータセンターの所有形態、耐震性能、外部機関によるセキュリティ監査・認証、床荷重、電源供給経路の冗長度などを評価した。

 外部機関によるセキュリティ監査・認証については今回から、よりきめ細かく評価している。代表的なデータセンターについて、セキュリティ監査・認証の内容を具体的に聞いている。選出された四つのベストサービスの代表的なデータセンター全てが「ISO27001/ISMS」の認証を受けていた。

 「ネットワーク」では、接続可能なインターネット回線業者、接続可能な閉域網回線業者、提供可能なネットワーク付加サービスなどを評価した。選出されたベストサービスでは、接続可能なインターネット回線業者と、接続可能な閉域網回線業者については、それぞれ5種類以上を選択できる。

 提供可能なネットワーク付加サービスとしては、負荷分散装置やWebアプリケーションファイアウオール、および機器運用代行など5種類以上が当たり前になってきている。

 「料金」においては、各種コストの体系が明朗かつ、最低契約期間が「なし」ということが高い評価につながっている。四つのベストサービスのうち、三つが8点満点中の7点以上を得ている。

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