「ベストサービス」では、企業利用の観点から優れた特徴を備えるクラウドサービスと、そのサービスを提供するベンダーを7部門で選出している。2013年1月末時点で顧客に提供可能なサービスを、ランキングの対象とした。

 最初に、IaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)やPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)などのクラウド基盤サービス部門の結果を紹介する。

 同部門では、ハードリソースやソフトリソースなど9分野44項目を評価した。今回は「料金関連」で「標準で支払いに選択できる通貨」を追加するといった調査項目の変更を行った。

 クラウド基盤サービス部門では11サービスを選出した(表1)。KDDIの「KDDIクラウドプラットフォームサービス」は初登場である。同サービスは「ハードリソース」「保守サポート」でそれぞれ満点を獲得した。仮想サーバーに加えて、専有サーバーを提供するほか、設備を冗長化しており、稼働率99.99%を保証している。「実績」のスコアが1.5と低いが、今後伸ばせば安定的に選出される可能性がある。

表1●クラウド基盤サービス(IaaS/PaaS)部門のベストサービス
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 総合スコアが最も高かったのは、NTTコミュニケーションズの「Bizホスティング」で69.4を得た。これに僅差で続いたのが、IDCフロンティアの「IDCフロンティア クラウドサービス」(68.6)、アマゾン データ サービス ジャパンの「Amazon Web Services(AWS)」(68.4)である。

AWSは支払い通貨拡大を

 AWSは「料金」がベストサービス中で最低の9.4点だった。同サービスは標準で支払いに使える通貨が米ドルだけである。国内で利用できるクラウド基盤サービスのほとんどは日本円で支払いができる。

 実績についてはAWSが群を抜いた。今回は、「実績」分野の評価基準を見直して、満点を獲得するためには前回より多くの法人ユーザー数を求めている。他のクラウド基盤サービスが実績のスコアを落とすなか、AWSは法人ユーザー数で国内5000社以上、全世界1万社以上を保持することで満点を獲得した。

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