メインフレームからクラウド環境に移行する企業はまだ少ないが、「将来的にレガシーマイグレーションの本命になる」との見方も強い。東京システムハウスの清水部長は「一つのベンダーがハード・ソフトの面倒を見る文化を望む企業にとっては、クラウドのほうがなじみやすいはずだ」と話す。

 車両情報センターは、クラウドでレガシーマイグレーションを実践した先行ユーザーだ。2012年3月から、車券の投票受付や決済、会員情報の管理を担う電話投票システムをNTTデータの「BizXaaS COBOLクラウドサービス(COBOLクラウド)」で運用している(図1)。

図1●車両情報センターがマイグレーションした電話投票システムの構成
車券の投票受付などを担う電話投票システムのCOBOLアプリケーションをNTTデータが提供するクラウドサービスに移行した
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 COBOLクラウドは、COBOL実行環境をプライベートクラウドとして提供する。車両情報センターは既存のCOBOLアプリケーション約1000本を、実質6カ月で移行。「アプリケーションにはほとんど手を加えなかった」と、久野治人システム開発部長兼上席主任技術専門役は振り返る。

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