スマートフォンやタブレットなどのいわゆる「スマートデバイス」は、企業規模にかかわらず、引き続き関心の高いIT活用分野である。特にタブレットは持ち運びのしやすさや操作性の良さなどが評価され、従来のPCでは馴染みにくかった市場にもIT端末を普及させる手段としても注目されている。だが、企業がITに投じることのできる原資は限られているため、「タブレットが導入される代わりにPC購入の台数や金額が減るのではないか」といった懸念も聞かれる。

 そこで今回は、「タブレットの活用がPC導入にどのような影響を与えるのか」「ユーザー企業は今後のIT端末活用をどう捉えていくべきなのか」を考えていくことにする。

従業員数が100人以上の企業はスマートデバイス活用に意欲的

 図1は年商500億円未満の企業に対し、「企業で端末を購入するという前提でのスマートデバイス活用状況」を尋ね、その結果を従業員数別に集計したものである。

図1●スマートフォンやタブレットの活用状況(企業での端末購入)
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 スマートフォンによるメールやスケジュールの確認といった用途では、社員が個人的に所有する端末を業務利用する、いわゆる「BYOD」が行われることも多い。その一方で、タブレットを企業が購入して社員に配布するといった事例も増えてきている。

 図1は企業が端末を購入する場合のスマートデバイス活用意向について尋ねたものだ。従業員数が20人未満になると「活用しておらず、今後もその予定はない」が過半数を超えるが、従業員数20人以上~100人未満では約半数、従業員数が100人以上になると7~8割が端末の購入を伴うスマートデバイス活用に意欲的であることが分かる。

 となると、冒頭にも述べたように「PC導入への影響はないのか」という懸念が生じてくる。図2は年商500億円未満の企業に対し、「スマートデバイス活用がPC導入に与える影響」を尋ね、その結果を従業員数別に集計したものである。

図2●スマートフォンやタブレットの活用がPC導入に与える影響
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 「スマートフォンやタブレットに費やした分だけ、PC関連の予算は削減される」と答えた企業の割合は2~4割に達している。しかし、「PC導入は別予算なので、スマートフォンやタブレットによる影響は全くない」という回答も4~5割ほどあり、スマートデバイス活用がPC市場を一方的に縮小させるわけではないことが分かる。

 折しも、来年の2014年4月にはWindows XPのサポートが完全終了を迎える。ユーザー企業にとっては、PC導入についても色々と検討すべきことが多い時期といえるだろう。スマートデバイスとPCの関係をきちんと捉えるためには、企業におけるPC刷新の計画がどのように進んでいるかも、併せて考える必要がある。

 図3は、その助けとなるグラフである。

図3●PCのハードウエアまたはOSを刷新する予定の有無
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 これは年商500億円未満の企業に対し、「PCのハードウエアまたはOSを刷新する予定の有無」を尋ね、その結果を先ほどの「スマートデバイスやタブレットの活用がPC導入に与える影響」の回答別に集計したものである。

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