どのOSを搭載するタブレット端末を採用するかを決めたら、ハード仕様から具体的な製品を絞り込んでいこう(表1)。

表1●2012年に登場した主な企業向けタブレット端末
ディスプレーはいずれも10.1インチである
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 ここでの主なポイントは「耐久性(防塵機能・防水機能・耐衝撃性など)」と「着脱式バッテリーの採用」である。「企業が従業員に配布する端末は、個人端末と比べると利用頻度が高く扱いも手荒になりがち。耐久性も企業ユースにとって重要だ」とパナソニック システムネットワークスの市川良紀モビリティビジネスユニット国内チャネル戦略担当は話す。

 耐久性を備えた製品の中では、米国国防省が定めるハードウエア調達規格「MIL-STD-810G」に準拠したものが目を引く。これは衝撃テストを通過しただけでなく、高度1万5000フィート(約4572メートル)での動作や摂氏マイナス30度~50度の幅広い温度環境での動作を保証する。

 防塵・防水機能を備えるのはWindows 8タブレット端末では富士通の「ARROWS Tab Wi-Fi Q582/F」。Androidタブレット端末ではパナソニック システムネットワークスのBizPadやカシオ計算機のPaper Writerがある。

 着脱式バッテリーの採用も製品の検討項目としては見逃せない。タブレット端末を毎日利用するような場合は、1年から2年程度でバッテリーが劣化するのが実態だ。バッテリー交換サービスは端末をメーカーなどに送付する「センドバック」が主流だが、その間は端末が使えなくなってしまう。着脱式バッテリーであればユーザー自身による交換が可能だ。