NTTコミュニケーションズの「Bizデスクトップ Pro Enterprise」は、会社のパソコン環境をクラウド上の仮想マシンに移転し、社内外のスマートフォンやタブレット端末などから遠隔操作できるようにする仮想デスクトップサービスである。どこからでも同じようにアクセスでき、端末にデータを残さないため、フリーアドレスのオフィス運営やBYOD(私物端末の業務活用)などに応用できる。
デスクトップ仮想化ソフトとしては、米Citrix Systemsの「XenDesktop」を採用した。これを使ってデータセンター内のサーバー上に構築した仮想マシンに、社員それぞれのパソコン環境とアプリケーションを移転する。
社員は、NTTコミュニケーションズのネットワークサービス「Arcstar Universal One」や「e-VLAN」「Arcstar IP-VPN」「Group-VPN」などを介し、パソコンやタブレット端末、スマートフォンなどから画面情報転送プロトコルを使って、データセンターの仮想マシンにアクセスする。社内外を問わずどこからでも、また端末として使うデバイスの機能の違いによらず、同じデスクトップ環境で作業を継続できる。
この際、編集中の文書やデータは端末には保存されず、すべて同社のデータセンターに保存される。したがって、端末の紛失や盗難による情報漏洩のリスクを低減できる。また、運用管理コストを削減できる。
なお、シンクライアントPCのレンタルや設定サポート、米McAfeeの「MOVE Anti-Virus」を使ったウイルス対策などのオプションも用意している。
Bizデスクトップ Pro Enterpriseの概要
主な機能 | 社内外のパソコンやスマートフォン、タブレット端末などから利用できる仮想デスクトップサービス。VPNなどのネットワークサービスの提供、シンクライアントPCのレンタルなども行う |
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クライアント動作環境 | Windows XP/Vista/7、Mac OS X 10.4/10.5/10.6,Windows Embeded(XP以降)、Wyse Thin OS、iOS、Android |
利用料金(税込み) | 1ユーザー当たり初期費用1995円から、月額5313円から(1000ID、同時接続90%で利用した場合) |
発表 | 2012年12月12日 |
提供開始 | 2012年12月12日 |