最近、クラウドに利用されているOSSの調査と勉強をしています。IaaSとして、OpenStackが最も注目されていますが、成熟さから見れば、CloudStackの方が上かと、感じています。比較の参考になるものがあれば、是非とも教えていただきたいです。(ネットワークベンダー)
「OpenStack」と「CloudStack」は、IaaSを構築するためのクラウド基盤ソフトウエアとして人気を二分する知名度の高いオープンソースです。簡単に特徴を以下に示します。
OpenStack
2010年7月にRackspace(米国ホスティング事業者)とNASA(米航空宇宙局)が開始したオープンIaaS基盤ソフトウエアのプロジェクト。HP、IBM、DELL、Red Hat、Intel、AT&T、NTTなど100社以上がプロジェクトに参加する活発なコミュニティ、オープンな開発スタイルが特徴。2012年9月27日に最新版となる「OpenStack 2012.2」(コードネーム:Folsom)がリリース。
CloudStack
米国ベンチャー企業のCloud.com(旧:VMOps社)が開発。Citrix SystemsがCloud.comを買収してオープンソース化。NTTコミュニケーションズやSCSK、IDCフロンティアなどの国内ベンダーを初め、多くの商用導入実績がある。2012年4月3日にCitrixからApache Software Foundationへ寄贈されてからプロジェクトの拡大が期待されている。2012年11月6日に最新版となる「CloudStack 4.0.0」がリリース。
その他のオープンソースのクラウド基盤ソフトウエアとしては、プライベートクラウドへの導入実績が多い、AWS(Amazon Web Services)との完全互換を謳う「Eucalyptus」や、日本発の「Wakame-vdc」などがあります。
「OpenStack」と「CloudStack」を比較した場合、導入実績ベースでは、「CloudStack」の方が多いので、より完成度が高くなっている(成熟している)ととらえているのかもしれませんが、両者ともに未だ成長途上の状況であり、他のオープンソースを含めた勢力争いは、今後も続くことが予測されます。
オープンソースのクラウド基盤ソフトウエアの導入を検討されているのであれば、以下の点を確認しておく必要があるでしょう。