国内ビッグデータ関連市場が急拡大する。IDC Japanの調べによると、2012年の市場規模は前年比38.2%増の197億円。2011年から2016年までの年間平均成長率は39.9%で、2016年には765億円に拡大する見込みだ。

 この調査では、ビッグデータを蓄積したり分析したりするために使うサーバーやストレージ、ネットワーク機器、ソフトウエア、サービスの5分野を対象にした。これらの中で特に市場が拡大するのは、データを蓄積するストレージと分析のために用いるソフトウエアの分野だ。年間平均成長率はストレージが50.4%、ソフトウエアは45.3%である。

 ビッグデータ市場の成長は著しいが、企業に浸透するには時間がかかりそうだ。IDCが国内1050社を対象に実施したビッグデータの需要動向調査によると、ビッグデータの認知度はIT部門が56.8%、業務部門は31.1%だった。ビッグデータの活用を具体的に検討している企業は13.6%、システムを導入した企業は2.6%だった。

 その結果、国内IT市場全体へのインパクトも小さい。IDC Japanの調査によると、2011年の国内IT市場全体(支出額)は13兆1665億円で、今後も横ばいの状態が続く。ビッグデータ関連市場の占める比率は2011年で0.1%、2016年でも0.5%程度である。

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