NECの「NEC Cloud Smartphone」は、個々の社員の仮想スマートフォン環境を動かすクラウドサービスである。そのシンクライアント端末としてスマートフォンを利用することで、セキュリティと運用管理のしやすさを確保する。社内のIP-PBXと連携させれば、仮想スマートフォン環境からの内線通話も可能で、外出先でも無料の内線通話ができる。
基本的な仕組みは、パソコンの仮想デスクトップ環境(VDI)と同様である。端末側のクライアント専用ソフトが画面転送プロトコルを使って、クラウド側の仮想スマートフォン環境と通信する。端末側に搭載された各種センサーの情報もクラウド側に転送可能で、例えばGPSで取得した位置情報を地図アプリケーションで利用するといったことができる。
このように業務アプリケーションもデータもクラウド側にあり、端末には画面情報を送るだけなので、端末紛失などによる情報漏洩のリスクを軽減できる。また、社員所有の端末では私用と業務用の使い分けがきっちりとできる。
音声通話やWebブラウザ、電子メールなど、スマートフォンで一般的なアプリケーションを標準で搭載。オプションとしてウイルススキャンやMDM(モバイルデバイス管理)を用意する。利用可能な端末は当初、Androidを搭載したスマートフォンおよびタブレット端末(Android 4.0を推奨)。その後、iOSやWindowsに対応していく予定。
NEC Cloud Smartphoneの概要
主な機能 | 個々の社員の仮想スマートフォン環境を動かすクラウドサービス。そのシンクライアント端末としてスマートフォンを利用することで、セキュリティと運用管理のしやすさを確保できる |
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クライアント動作環境 | Android搭載のスマートフォン、タブレット端末(Android 4.0を推奨) |
価格 | 個別見積もり。参考価格は100ユーザーで360万円 |
発表 | 2012年11月7日 |
提供開始 | 2012年11月7日 |