Windows 8のタイル様式ユーザーインタフェース「Modern UI」
Windows 8のタイル様式ユーザーインタフェース「Modern UI」
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Windowsストアの画面例
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 日本マイクロソフトの「Windows 8」は、タブレット端末の爆発的な普及に対し起死回生を図るべく登場したx86向けパソコンOSである。前版のWindows 7との互換性を維持しつつ、iOSやAndroidに対抗するためにマルチタッチ対応のタイル様式ユーザーインタフェース「Modern UI」を追加したのが特徴。また、Windows 7に比べ、メモリー常駐プログラムを減らし、起動時間の短縮、実行性能と安定性の向上を図ったとしている。

 同社はMordern UIによって、パソコンからタブレット端末、スマートフォンまで同様の作法で操作できるようにする方針。このためにファミリOSとして、タブレット端末へのプリインストールを前提としたARMプロセッサ版「Windows RT」と、スマートフォン向けの「Windows Phone 8」も用意している。このうちWindows RTはWindows 8とほぼ同じソースコードを使っているが、バイナリ互換性は確保しておらず、x86向けアプリケーションを実行することはできない。

 Modern UIには従来のスタートボタンがなく、個々のタイルがショートカットアイコンのようにアプリケーション起動ボタンとして働く。タイルには、天気やメール受信のお知らせなど、リアルタイムに変化する情報を表示できる。こうしたModern UI専用アプリケーションは、同社が運営するアプリケーション配信サイト「Windowsストア」から購入、インストールすることになる。これに対し、従来型のWindowsアプリケーションの場合は、タイルから起動しても、従来と同様のデスクトップ画面モードで動作する。

 エディションは大きく分けて三つある。個人向けにはWindows 7 Home Premiumの後継である「Windows 8」とWindows 7 Ultimateの後継である「Windows 8 Pro」の2種類を用意。一方、企業向けには「Windows 8 Enterprise」を提供する。このうちProとEnterpriseは、Active Directoryドメイン参加機能、ボリューム暗号化機能「BitLocker」、仮想化ソフト「Hyper-V」を含む。またEnterpriseは、アプリケーション実行管理機能「AppLocker」、リモートアクセス機能「DirectAccess」、拠点間接続機能「BranchCach」、USBメモリーなどからWindowsを起動する機能「Windows To Go」なども備える。

 なお、2013年1月31日までの発売キャンペーン期間に限り、Windows 8 Proアップグレード版のパッケージ版を5800円で、ダウンロード版を3300円で購入できる。また、2012年6月2日~2013年1月31日の間に、Windows 7 Home Basic/Home Premium/Professional/Ultimateの搭載パソコンまたはDSP版を購入した個人ユーザーは、優待購入プログラムサイト(http://www.windowsupgradeoffer.com/)から、1200円でWindows 8 Proアップグレード版をダウンロードできる(期限は2013年2月28日)。

Windows 8の概要
動作環境■プロセッサ:x86アーキテクチャ(PAE、NX、SSE2をサポートすること)、動作周波数1GHz以上
■メモリー:32ビット版は1Gバイト以上、64ビット版は2Gバイト以上
■ディスク空き領域:32ビット版は16Gバイト以上、64ビット版は20Gバイト以上
■グラフィックス機構:DirectX 9以降に対応したWDDMドライバー付き
■マルチタッチ操作:タッチスクリーンの搭載が必要
価格オープン
発表2012年10月26日
出荷開始2012年10月26日