Kindle Fire HDでショッピングを楽しんでいる様子
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豊富なコンテンツが強みのAmazon.co.jp
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 アマゾンジャパンの「Kindle Fire HD」は、アップルのiPad miniおよびグーグルのNexus 7と真っ向から競合する7型タブレット端末である。Amazon.co.jpの豊富なコンテンツや強力なクラウド機能を無料あるいは低価格で利用できるのが強み。また、クラウド側と端末側に処理を振り分けるクラウド加速型ブラウザ「Amazon Silk」によって、ストレスを感じさせないネットワークアクセスと快適な操作を売りにする。

 搭載OSはAndroidを改造したもので、独自ブラウザのAmazon Silkが特徴。このブラウザは、ユーザーにストレスを感じさせないように、端末側とクラウド側で処理を分担する。例えば、閲覧するWebサイト上の画像ファイルを、いったんクラウド側で実際の表示サイズに変更してから端末に転送する。これにより通信量を低減できる。また、クラウド側の無制限のキャッシュにより、多くの画像を開くときに増大する通信手順のオーバーヘッドを低減できる。このほか、端末に負荷のかかるHTMLコンパイルやセキュリティ保持をクラウド側で実行するという工夫も行っている。

 日本でも近々、オンラインストレージ「Amazon Cloud Drive」のサービスを開始する予定。これを利用すれば、パソコンや他の端末とファイルを共有できる。Amazon.co.jpで購入した電子書籍や動画、音楽などのコンテンツはクラウド上に保存されており、いつでもストリーミングやダウンロードの形で利用できる。これは無料配布のKindleアプリケーションを使えば、他のAndroid端末やiOS端末でも可能で、コンテンツを端末ごとに再購入する必要はない。

 無線LANはIEEE 802.11a/b/g/nに準拠している。2.5GHz帯と5GHz帯の両方に対応し、電波状況に応じて両者を切り替え可能。また、デュアルアンテナによるMIMOに対応しており、iPad miniに比べダウンロードが40%高速という。バッテリ駆動時間は最大11時間である。

 従来のKindle Fireに比べ、液晶パネルも改善した。表面ガラスにタッチパネルを統合し、張り合わせ部の反射をなくすことで見やすくした。タッチパネルは最大10点を同時認識する。直接偏光フィルタの採用により、広視野角の色彩再現とコントラストを実現したという。

Kindle Fire HDの仕様
OSAndroid 4.0相当
ディスプレイ7型IPS液晶タッチパネル(解像度1280×800ドット、216ppi)
CPUTexas Instruments OMAP4460(ARM Cortex-A9デュアルコア、1.2GHz動作)
メモリー1Gバイト
ストレージフラッシュメモリー16G/32Gバイト
無線通信機構IEEE 802.11a/b/g/n(2.5G/5GHz両対応、デュアルMIMOアンテナ)、Bluetooth
カメラ前面HDカメラ
オーディオ機構内蔵スピーカ、内蔵マイク
インタフェースMicro-USB端子(Micro-B)、Micro HDMI端子(Type D)、ヘッドホン端子
センサー環境光センサー、加速度センサー、ジャイロスコープ
バッテリ駆動時間最大11時間
電源USB電源アダプタ、内蔵バッテリ
外径寸法193×137×10.3mm
重さ395g
価格(税込み)■32Gバイトモデル:1万9800円
■16Gバイトモデル:1万5800円
発表2012年10月24日
出荷開始2012年12月19日