1. 営業職を対象にiPhone 4Sを5000台、開発系を除く社員を対象にUltrabookを1万2000台導入。
2. 社内、社外を問わずに仕事ができる環境を整備。
3. 営業職へのiPhoneの配布は、外出時間を増やすことで営業力を強化することが狙い。

 キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)グループは、2012年7月に営業職を対象に「iPhone 4S」を約2500台(2012年内に合計約5000台)、2012年10月には開発系を除く社員を対象に、薄型軽量ノートPCの「Ultrabook」を約1万2000台導入。一気にモバイル環境を整備した。

 モバイル環境の整備に合わせて、これまでノートPC(Webブラウザー)からしか使えなかった社内用のWebシステムを、iPhone 4Sからも利用できるようにした(図1)。例えば、セールスフォース・ドットコムのクラウド型企業向けSNS「Salesforce Chatter」やメール/スケジューラ、決済申請などを利用できるようにした。

図1●iPhone 4SとUltrabookを大量導入し、社内外を問わずに仕事ができるようにした
SNS(Salesforce Chatter)や決済申請ワークフローといったアプリケーションを、UltrabookとiPhone 4Sから利用できる。
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 目的は、ワークスタイルのさらなる変革---すなわち、社内でも社外でも、場所を選ばずに仕事ができるようにすることだ。特に、営業職については、打ち合わせや情報共有、申請承認業務などを外出先でも可能にすることで外出時間を増やし、営業力を強化する狙いがある。

 当初は、iPhone 4Sの導入に慎重な姿勢を見せる部門も多かったという。iPhone 4Sの導入/運用コストを利用部門の予算で支払う必要があったからだ。しかし、実際にアプリケーションを見せると、慎重派もこぞって導入に向かった。

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