ノークリサーチの予測によると、2016年の国内クラウド関連市場は2012年(821億円)の約2.4倍となる1931億円になりそうだ。SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)やIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)などクラウドサービスの利用は、企業規模を問わず2015年まで一気に拡大する。その後、サービスの価格下落などの影響により、国内クラウド関連市場の成長はやや鈍化するとみられる。

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 ユーザー企業の売上高別でみると、2012年から2016年にかけて市場が最も拡大するのは50億~300億円規模の中堅企業向けだ。2012年の3倍以上に拡大する。

 売上高が50億~100億円規模では、89億7000万円から286億5000万円に拡大。同じく100億~300億円規模では、141億5000万円から420億4000万円に拡大する見通しだ。売上高1000億円以上の大企業向けの市場規模は、2012年は311億3000万円。2016年には638億5000万円になるとみられる。

 クラウドサービスの種類ごとに市場規模の内訳をみると、市場の半分以上はSaaSである。2012年は市場の66.0%、2016年でも69.3%をSaaSが占める。残りの市場を、IaaSとPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)で、ほぼ均等に分け合う格好だ。