3月11日に発生した東日本大震災の影響で多数の発電所が停止し、東京電力と東北電力の管内は未曾有の電力不足状態に陥っている。当初の「計画停電」は、当面実施しないことになってはいるものの、今後とも電力の需給が逼迫していることに変わりはない。

 こうした状況でパソコンやインターネット機器の節電方法を確認しておくのは重要なことだ。図1に主な家庭用機器の消費電力を示した。横軸は消費電力、縦軸は1日当たりの使われる時間として、モデルとなる値をグラフにした。使用時間は人によってバラツキがあるはずだが、グラフが複雑になるため一定の時間とした。あくまで目安として見てほしい。また、冷蔵庫の消費電力は年間消費電力量のカタログ値から平均消費電力を割り出した。図ではネットワーク機器とあまり変わらないようにも見えるが、実際は10倍以上の開きがある。節電は機器の消費電力を下げること、さらに通電時間を短くすることを考えていく。

●主な家電製品の消費電力と1日当たりの使われる時間
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 実はパソコンの影響は比較的小さい。標準的な消費電力はノートパソコンで10~50W程度、デスクトップ型でも100W程度。小さいとはいえ、わずかな工夫で無駄な電力消費を防げるのならその対策は立てておきたい。後述する対策を施した上で、使わないときはこまめにスイッチを切っておこう。

 ネットワーク機器の場合、それ自体の消費電力はわずかだが、24時間スイッチを入れっぱなしだと、その電力は無視できない。パソコンを使わないときはネットワーク機器もオフにするという選択肢もある。家族全員が仕事や学校に出かける家庭ならば、部屋の電灯と同じ感覚で、出かける前にオフにして、先に帰った人がオンにする、としてもよい。

 ただし一部のネットワーク機器は常に電源を入れておくことが推奨されているものや、電源を切ると固定電話が使えなくなるものもある。また、テレビやビデオレコーダーなどでは、定期的にインターネットに接続してデータをやり取りしている場合もあるので、そうした点を考慮してほしい。

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