今回は、BIの実践段階と、BIから大きなビジネス上の成果を得るために必要なスキルについて、解説したい。

 図1は、2006年から2010年までに実施したBIソリューション/ツール導入プロジェクトの適用分野(2010年までの実績)と、2014年までに計画しているBIソリューション/ツール導入プロジェクトの適用分野(2014年までの計画)を聞いた結果である。「販売系」「物流系」「生産系」「財務系」「その他」という5つの業務領域について、「実績の確認(レポーティング)」「将来の予測(予算計画、モデリング)」「資源の最適化(シミュレーション)」「隠された事実の発見(マイニング)」「その他の分析」という5つの選択肢から選んでもらった。

図1●BIへのニーズの変化
出典:ガートナー
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 「2010年までの実績」を見ると、販売系の「実績の確認」が、83.7%と圧倒的に多いことがわかる。ただし、「2014年までの計画」は71.4%と、2010年までの実績よりもやや低くなっている。一方、「2014年までの計画」として、販売系の「将来の予測」を選んだ割合は、「2010年までの実績」の2倍にも上る。2014年までの計画として、販売系の「隠れた事実の発見」を選んだ割合も、32.7%と比較的高い。

 販売系以外では、2014年の計画として、生産系の「資源の最適化」を選んだ割合も18.4%と、実績に比べて大幅に高くなっている。

 業務領域によりBIあるいは情報活用の成熟度は異なるが、意思決定を行ううえで、最低限必要となる「実績の確認」から、「将来の予測」「資源の最適化」「隠された事実の発見」へと、より高度な情報活用を指向する企業が増加していることがわかる。

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