SaaSについては、サービスを三つに分けて集計した。(1)会計、人事、営業支援などの汎用業務系、(2)グループウエアやテレビ会議などの汎用情報系、(3)特定業種業務向け、である。その結果、3部門で22のサービスを、ベストサービスとして選定した(表5)。
汎用業務系SaaSでは、前回もベストサービスとなった日本オラクル、ネットスイート、セールスフォース・ドットコム、日本マイクロソフトに加えて、日立製作所とNTTコミュニケーションズの計6サービスを認定した。
汎用情報系SaaSでは、11のサービスをベストサービスとした。目立ったのは、テレビ会議や映像配信のサービスである。ブイキューブ、ソフトバンクテレコム、新日鉄ソリューションズが提供している。震災や計画停電を機に、在宅勤務が見直されており、そうしたニーズに応えるサービスが上位に並んだ。特にブイキューブは、三つのサービスが高評価を得た。新日鉄ソリューションズの「nice to meet you @absonne」も、ブイキューブのソフトウエアを利用したサービスである。
特定業種業務向けSaaSでは、5社のサービスをベストサービスとした。このうち、日本ユニシス、インターネットイニシアティブ(IIJ)、日立製作所の3サービスは金融分野向けである。中でもIIJのFX(外国為替証拠金取引)向けSaaS「IIJ Raptorサービス」は、保守サポートが手厚い点が高い評価につながった。