東日本大震災によって、ビジネス停止を余儀なくされた企業は多い。そうした企業を中心に、IT戦略を見直す動きが活発化している。図1は、震災前(2011年3月)と震災後(同5月)で、優先度の高い経営課題について調査した結果である。調査対象は、震災のダメージが最も顕著であった従業員1000人以上の大企業である。

図1●東日本大震災前後のIT戦略優先順位の変化
網かけ部分は新旧のトップ3。
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 これを見ると、BCP(事業継続計画)/DR(ディザスタリカバリー)の見直しが現在の最優先課題となっていることが分かる。震災前には重要経営課題のベスト10にすら挙げられていなかった「災害やシステムダウンへの対応」は、一気に1位に踊り出ている。

 「被災/停電対応のための自社拠点や取引先、サプライチェーンの見直し・変更」「事業継続計画、災害復旧計画の強化・見直し」「ディザスタリカバリー対象システムの拡大」「ネットワークの災害対策強化」「データセンターの設置場所/契約先の見直し・再検討」といったBCP/DRに関連する施策を今後実施予定の企業の割合も高い。

 そこで今回は、BCP/DRのためのバックアップに焦点を当てた。

ポイントはココ!
■広域災害への備えを意識し、遠隔地の堅ろうな施設への自動バックアップを
■手軽さ、コストの面でパブリッククラウドが有力な選択肢に。セキュリティや信頼性重視の考え方次第

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