東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で、データセンターが注目を浴びている。災害時でも事業が継続できるよう、情報システムをデータセンターに預けるという企業ニーズが急増したのだ。そこでこの特集では、災害に強いデータセンターとはどのようなものか、そこではどんな仕組みや技術が採用されているのかを解説する。

 データセンターのインフラは、物理インフラと通信インフラに大別できる。立地やファシリティーなど建築物としてのデータセンターにかかわる部分が物理インフラで、その上で通信をするための技術や仕組みが通信インフラだ。この二つのインフラの強度が高いデータセンターが、災害に強いデータセンターといえる。二つのインフラの要素を細かく見ていこう。

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