企業におけるIT利用の範囲が拡大することにより、業務システムの数だけではなく、それらシステムが生成するデータ量も増加している。また、企業を取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、その変化に対応し、競合優位性を得るために、各種システムから得られたデータを活用することも、多くの企業における課題となっている。
注目されるDWHアプライアンスとインメモリー・アーキテクチャ
活用対象となるデータの保存先としては、現時点では、汎用的なリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)が選択されることが多いものの、データ量の増加や必要となる処理の多様化により、十分な性能を得ることがますます難しくなっていると同時に、環境を維持するために必要となるライセンス費用も重荷となりつつある。
このような課題を解決するソリューションとして、データウエアハウスアプライアンスが注目されており、汎用のRDBMSよりも高いパフォーマンスを比較的容易に引き出せることが、ユーザーの事例からも明らかになっている。
また、メモリー価格の下落と64ビットコンピューティングの一般化により、ディスクへのデータ保持を前提としたアーキテクチャから、全データをメモリー上に展開することを前提としたアーキテクチャ(インメモリーDB、インメモリーアナリティクス、インメモリー・データグリッドなど)採用への変化の兆しも見受けられる。